ご案内
この研究に踏み出すキッカケは、歌舞伎を見に行った時の体験だったという。
歌舞伎座に行くと、あらすじや配役を解説してくれるイヤホンガイドというのがありますよね。
あんな風に、ふだんの生活でもわからないことがあったりした時に、ちょっとだけ手助けしてくれるものがあってもいいんじゃないかな、と思ったんです。
フィジカルな世界での実体験を情報によって拡張する-この発想から生まれた研究が、「ナビカム」という携帯端末の実験だ。
携帯型の液晶テレビにCCDカメラがついた小さな端末をもち歩き、建物の内部を歩き回る。
空間のあちこちには端末のカメラが識別できるアイコンが貼ってあり、そこにさしかかると、その場所に関係した情報が画面に表示される、というものだ。
たとえば、図書館でこれを使うと、こんな感じになる。
本棚の前でナビカムをかざす。
すると、いまは貸し出し中の本があって、それがいつ返却されるかが画面に出てくる。
博物館にこうしたシステムがあれば、実際の展示物を見ながら、もっと詳しい情報を画面に呼び出すこともできるだろう。
暦本さんは、このシステムをある建築家の個展に提供したことがある。
その展覧会では模型などのモノは一切出展されず、ガランとした空間があるだけ。
来場者は入口でナビカムを渡され、会場内を歩きながら、あちこちの壁に埋め込まれたアイコンを探り当て、端末に映し出される「作品」を楽しむ、という形態になった。
人間の行動に応じてデジタルな情報を即座に呼び出し、フィジカルな世界を拡張しようとするナビカムの発想は、その後、実際の製品にも応用されている。
ソニーの小型パソコン「バイオ」に搭載されたソフトウェアがそれだ。
紙に印字された切手大のバーコードにプログラムやファイルを登録し、それをカメラの前にかざすことでパソコンに触れることなく操作できるようになる。
あるいは、手元にある本やCDなどいろんなモノにバーコードを貼り付けて登録しておけば、現物をカメラの前に差し出すだけでそれに関連する情報(たとえば、その本をいつ買ったか、そのCDと同じアーティストのアルバムは他にどんなものがあるか、など)を呼びだすこともできる。
小さなバーコードとそれを認識するカメラで、フィジカルとデジタルの世界を行き来するインターフェイスをつくった暦本さんは、現在、さまざまな分野の研究者やデザイナーなどと協同で「インタラクション・ラボ」というグループを組織し、さまざまなプロジェクトを手掛けている。
単に技術的な研究をするだけではなく、人間を取り巻く情報環境を全体として新しくデザインし直すための提案を行おうと意欲に燃えている。
たとえば、「オーギュメンテッド・サーフェス」(拡張された表面)というプロジェクトでは、部屋全体がコンピュータのインターフェイスとなった環境を構築し、実際にそれを使いながら課題を検証している。
この実験ラボのなかでは、壁面や机の上がコンピュータのディスプレイとなっており、ノートパソコンや携帯端末、あるいは紙の本やカタログ、ビデオテープなどの物体との間で自在に情報のやり取りを可能にする。
机の上にノートパソコンを置き、パソコンの画面のなかからまるでモノのようにデータを取り出して机の上に置いたり、インテリアのカタログからイスやテーブルのデータを取り出し、机の上でインテリアの配置をシミュレートして、今度は壁面のディスプレイにその三次元モデルを表示させる、といったことができる。
仕掛けとしては、机の上に置いたパソコンや紙のカタログを天井にあるカメラが認識して、複数のコンピュータ同士でデータの転送や共有を行っているわけだが、この空間のなかでは、あたかも情報をその場で直接モノ的にやり取りしているような感覚を味わまた、携帯端末をパレットのように使って、壁面のディスプレイにペンで絵を描いたり、端末からペンで情報をつまみ上げて壁面に置いたりする技術も開発した。
これも、コンビユータ間のデータ転送を、ペンという物体を人間が操ることでいったんフィジカルな世界を経由して行っているような感覚を表現したものだ。
膨大な数のコンピュータが生活空間のなかに入り込むようになると、〓口のコンピュータですべての仕事をこなすのではなく、数台のコンピュータに別々の機能を分担させ、必要に応じてそれらを組み合わせて使うのが当たり前になる。
そうなると、いままでパソコンのディスプレイに閉じていたインターフェイスの常識が通用しない使い方が増えていくことになる。
暦本さんの研究は、そんな近未来の状況を見越して、コンピュータは空間の背後に隠れてしまい、人間はその存在をあまり意識せずにデジタル情報をあつかえる環境づくりを目指しているのである。
透明のプラスチック板を組み合わせて多様な情報にアクセスできる。
暦本さんの研究は、すでにそのアイディアの一部が実際の製品に取り入れられていることからもわかるように、比較的近い将来に実現しそうな環境をしめしているが、さらに未来を見据えたユニークなインターフェイス・デザインに取り組んでいる人々もいる。
NTTの研究所からMIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボに移った石井裕さんが率いる「タンジブル・ビット」という研究プロジェクトでは、「コンピュータらしさ」を感じさせるモノは完全に姿を消し、どこか懐かしささえ感じさせるようなオブジェや、現実に存在する光、音、空気の変化までをもデジタル情報のインターフェイスにしてしまおうとする。
それらは技術研究の成果というよりも、良質のメディアアートの雰囲気さえ漂わせる。
実際、タンジブル・ビットのいくつかの「作品」は欧米のメディアアートのコンクールで賞をもらっているほどだ。
石井さんがこのプロジェクトを始めるにあたって念頭に置いていたのは、子どもの頃に出会った「そろばん」だという。
以前行った電子メールでのインタビューで、石井さんは次のように語っていた。
そろばんは、情報を物理的に表現することによって、それを直接操作できるインターフェイスを持っており、私はそこに未来を見ました。
しかも、そろばんは、トニー谷がやってみせたように楽器にもなるし、子どもの空想の世界では電車にも、そして孫の手にもなる。
こうしたシンプルな構造の「モノ」が、デジタルの世界と人間とのインターフェースの未来形だと感じたんです。
情報表現と制御(出力と入力)の間にある人為的な境界を取り除くこと、それが研究の鍵です。
モノがもっている性質を、デジタルの世界にも連続的に拡張したい、コンピュータを使う以前からの物理世界とのインタラクションを通して、人々が培った理解とスキルを、デジタル世界とのインタラクションにも、自然に適用できるようにしたいというのが、私の夢です。
一九九六年からスタートしたタンジブル・ビットの研究は、これまでにたくさんのユニークなコンセプト・モデルを試作してきた。
研究のポイントとしては、二つの方向性がある。
一つは、デジタル情報をあたかも手で触れて操作できるかのような、「感触」のあるインターフェイスを実現すること。
もう一つは、人間が環境全体から無意識に受け取っている「気配」のような感覚のなかにデジタル情報を織り込ませることである。
たとえば、「メタデスク」。
これは普通の机のように平らなディスプレイの上で、「ファイコン」やレンズのような道具を実際に動かし、ディスプレイのなかに表示されたMITのキャンパス地図をいろいろと探査できるようになっている。
脱毛エステをご確認下さい。スタッフお勧めの脱毛エステを紹介します。
脱毛エステについて真剣に考えてみました。脱毛エステの特徴をご紹介するサービスです。
脱毛エステを使用する機会が増えています。便利で楽しい脱毛エステが満載です。
脱毛サロンに特化した高い技術力です。脱毛サロンと健康について説明致します。
他種類に及ぶ脱毛サロンの特徴をとらえましょう。脱毛サロンの安定性は十分です。
脱毛サロンの失敗しない選び方を紹介します。便利で楽しい脱毛サロンが満載です。
